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フルート留学 わたしがフランスに音楽留学した理由
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私が東京音大を卒業した年は2004年。6月に単独デビューリサイタルを開催した約1か月後の7月中頃、私は留学希望のフランスはパリへ渡りました。
それから10年して日本に完全帰国したわけですが、それから出会う方々から「なぜ留学したの?」と聞かれることが増えました。
私が留学した理由やキッカケなどを書いていこうと思います。
留学に興味があるけどまだ決心つかない方へ、何かきっかけになれば幸いです。
Contents
海外留学が昔から夢にはセットだった
わたしは音楽の英才教育は受けていませんし、音大に行きたいと思ったのも17歳。高校2年生と遅いので、昔から「フルーティスト」になりたかったわけではありません。
小さい頃から色々な夢がありましたが、物心ついてから抱いた夢は「ファッションデザイナー」「通訳・翻訳家」「お医者様」でした。
デザイナーになりたかったのは小学3-4年生頃だったと思います。
通訳・翻訳家になりたかったのは中学1-2の頃。
ドクターになりたかったのは中3-高2まででした。
音大に行きたいと考える前までは医大を目指していたのです。
それらの夢を抱いた時、それぞれの時期に学校の文集や英語スピーチコンテストなどでその夢を語っているのですが、そこには必ず外国に暮らしている私がいました。
例えば、
「デザイナーになってフランスのパリコレに出る」
「アメリカやイギリスなどの英語圏へ留学し、通訳家になって外資系の会社でキャリアウーマンとして活躍」
「医大を卒業したらアメリカかドイツで研修を積む」
といった感じです。
わたしの中ではすでに、人生の中に「海外で道を極める」ということありきで考えていました。
なので、音楽の道を目指した時も、「本場のヨーロッパに留学したい」という想いはすぐに抱いていました。
ではそもそも、なぜ海外に出たいと昔から思っているのか?
これは、幼少期すぎて覚えていません。
とにかく昔からあこがれがあったのだと思います。
私の実家は会社をしていることもあり、両親二人とも長期間家を空けられません。
なので家族で海外旅行に連れて行ってもらったりなども全くありませんでした。家族と海外旅行経験がないって、今時珍しいですよね。
なので、何がきっかけだったのだろう…。
物心ついた頃には憧れていましたね。
フルートを始めた段階で、留学ありきて大学へ行く
音楽高校にも行っていませんでしたし、その段階で留学することはまだ考えていませんでした。
でも、海外の講習会に参加してみたい!
いつかはヨーロッパに行きたい!
そんな想いはずっと抱きながら、まずは音大受験を頑張りました。音大受験までのお話はこちらから>>>
大学に受かってから、コンクールで結果も欲しい、留学がしたい、という二つの目標のために学校の掲示板を注意深くみたりしていました。
当時はネットで検索なんてすぐにする時代ではなかったので、情報はとにかくアナログで集めていました。
卒業したらヨーロッパに行きたい。という想いはあったけれど、どこに行ったらいいかはすぐには決められませんでした。
ひとまず、夏期講習の資料を集めては、どこにどんな先生がいるんだろう?と、データ集めだけはしている状態でした。
選択肢に上がっていたのは、フランスかドイツ。
私自身が好きだと思う演奏をする方が、この二つの国籍の方々が多かったことや、当時日本で活躍していた日本人のフルート奏者さんたちの留学先がその2国が多かったのがきっかけだったと思います。
そして、せっかく海外に行くのだから、日本語で日本人の先生にならっても意味ないよなぁと思っていたので、日本人の先生以外で検討していました。
フルート留学で「アメリカ」という提案
大学3年の冬。アメリカはノースキャロライナ芸術大学の教授である、タデウ・コエリョ先生のマスタークラスを東京で受ける機会がありました。
たまたま偶然お声がけいただいた機会だったのですが、レッスンは素晴らしくて有意義な時間になりました。
打ち上げの時間に「亜衣はアメリカに勉強しに来る気はないか?」と声をかけていただきました。
私の当時のイメージでは、アメリカはジャズなどを専門にしたいなら留学もいいかもだけど、クラシックはやっぱり本場はヨーロッパでしょ?という想いがありました。
しかし、ヨーロッパの先生とのコネがあるわけでもありませんし、アメリカは見たことも調べたこともほとんどありませんでした。
それに、素晴らしいフルーティスト、ゴールウェイもアメリカの方だし、尊敬する中野真理先生もアメリカへ留学していました。
知らないだけでそう判断するのは勿体無いのではないか?と思い、タデウに会いにノースキャロライナまで行くことを決意しました。春休みでした。
フルート留学体験 in USA
約10日間、レッスンを受けたり授業を受けさせてもらったり、奨学金のことやTOEICのことなど、タデウに案内してもらいながら学校とそこの学生のリアルの生活に混ぜてもらいました。
タデウは素晴らしい先生でした。新しいアプローチが沢山ありました。
せっかくだからと見せたムチンスキーのソナタも、全然違う作品に仕上がりました。
学生の生活も少しですが体験させてもらえました。
街も安全なところで、本当に暮らしやすい場所でした。
帰国したら「亜衣ちゃん全然音が違う!」と、仲間たちからも言ってもらって、アメリカもいいかもしれないな、と思っていました。
フルートで留学 フランスを知らない…
わたしは、好きだとおもうフルーティストが圧倒的にフランス人が多かったんですね。そしていわゆるフランスの音色、キラキラして軽くてヒューン!と飛んでいくあの音が出したい、という憧れが長年ありました。
なまずは行ったことがないフランスに講習会でもなんでもいいから行ってみなきゃ、アメリカにしていいのかも決められない!
そう思い、大慌てでフランスで行われる夏季講習会を探しました。
周りには留学した人などもいなかったので、あちらの情報の手に入れ方がわからない中でなんとかみつけた講習会に、フランスはゲランドという街へ行きました。
留学希望の国、フランスに2週間滞在して
講習会で2週間ゲランドに滞在し、前後数日はパリで少しだけ観光をしました。
結果的に、やはり長い間憧れていたフランスに心惹かれました。
習いたい先生はまだしっかり決まっていないけれど、やはりフランスの空気の中に身を置きたい。
これはわたしの好みなのですが、当時の自分にとって足りないものが、ここならたくさん吸収できると感じました。
フルート留学の準備 フランス語を始める
語学をどのように勉強したかはまた別の機会に書こうと思いますが、日本に帰国した9月末からフランス語の勉強を開始しました。
講習会は英語でなんとか乗り越えていましたが、フランス語が話せないことによる弊害も感じました。
なので帰国してまずフランス語習得を開始。
フランスに移住するまでの約半年間で、中級レベルまではレベルアップしてから渡仏しました。(開始時は初心者の初心者クラスから始めましたよ)
フルートで留学する以外の進路の可能性も考えてみる
留学する以外にも、大学院に残ることや、他大学の研究科や大学院への進学も選択肢にはありました。
ですが、その頃のわたしは『出る杭は打つ』風習のある日本にいることが辛く感じていました。結局それは私の問題なのですが、当時はどうにも息が吸えなく感じていたのです。
このままじゃ私しんじゃう!
直感的にそう感じていました。
なので、海外に出ることが99%迷いのない選択になっていました。
まとめ
そんなわけで、私の場合は
- 日本からもともと出る気だった
- 他の選択肢もあったので確認した
- 気になる現地を見に行ってやっぱりそこに行きたいと思った
ことが、フランス留学をしたきっかけでした。
フランスからスイスに渡ったきっかけや理由も知りたいというお声があったので、またの機会に書いていきますね。
YouTubeでも話しました!
動画でも説明しています。
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