【頑張りすぎてもう頑張れない…そんなあなたへ】
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『頑張って頑張ってヘトヘトになってもう頑張れないよ…』となっていた時の自分を思い出しました。
(写真は2001年夏の神戸で行われたフルートコンベンション。初めてのコンクールで予選通過して嬉しい記念写真です)
Contents
音楽の英才教育は受けていない
私はフルートを始めるのが遅くて英才教育も受けていなかった。親が音楽家な訳でもなかった。
17歳で音大に行きたいと思ってからがむしゃらに頑張り始めた。
それがあったから、大学にも行けたし、それなりによい成績も取れたのだとも思う。
そして、その頃はそれがシンドイなりにも楽しくもあった。
コンクールにチャレンジすることも、自分をどんどん高めていけること、、知らないレパートリーが増えていくこと、たくさんのことがプラスの出来事だった。
今も若いうちは特に、チャレンジしたほうがいいと思っています。
コンクールの日という期日が決まって、勉強するべき曲が決まって、それに向かって一歩一歩進んでいけることがとても楽しかった。
そうやって頑張って、予選で落ちることもあったけど、それをバネにまた頑張ってある程度の結果も残すこともできた。
フランスに渡って
フランスに行ってからも挑戦してずっと目標にしていた大きな国際コンクールで結果を出すことにチャレンジし始めた。
書類審査で落とされて、なかなか通らなくて。通るような経歴にするためにまたコンクールを頑張って。
とうとう、私が思うレベルの国際コンクールの書類審査を通過することができた。とてもとても嬉しかった。
そこで結果を残したいと思った。
けれど、いつも見上げていた人たちと同じステージで同じ土俵で競うことが、憧れていたにもかかわらずとてもとても怖くなってしまった。
自分とのレベルの差を感じ、会場の雰囲気に慣れている彼らを見て、私はこんなに小さくて弱いと感じてしまった。
思うような演奏は当然できなかった。
それから、他にもチャレンジをしてある程度の結果を残すことはできた。
けれど、その頃には、ヘトヘトに疲れはてた町井亜衣がいた。
自分を見失った
競って、人と比べて、戦って、
誰かを蹴落とし誰かに蹴落とされ、
そんな世界にいることの意味を見出せなくなっていた。(音楽の世界がすべてそうということではなく、その時の私にはそういうふうに見えていた、ということです)
音楽が好きで好きでフルートを吹くのが楽しくて。そんな気持ちはどこかに行ってしまって、人の目を気にして、人から評価されることでしか自分の価値を図れないようなつまらない人間になっていた。
ずっと1人で弱音を吐けずに頑張って、これでしか評価されないからと頑張って、音楽家としての世間の成功論に振り回されて、自分がどうしたいのかわからなくなっていた。
まだ頑張れ
ある時に、オーディションを受けて落ちてしまった時に、昔習っていた先生に報告の電話をした。
その時に、「35歳までは頑張れ」と、言われた。(当時30歳)
もう、私には頑張れない。こんなに頑張ってきたのにこんなにこんなに辛いのにもっと頑張らなきゃいけないの???私の心はもう限界なんです。。。
涙がとめどなく溢れた。
甘えなのかな、まだ頑張れてないのかな、もっとやらなきゃいけないのかな、期待してくれてるのかな、その期待に応えたいな、期待に応えられない自分はダメなんだ・・・。でも私が本当にしたいことはなんなんだろう…。
世間の言う成功、一般的な幸せのカタチ、もちろん否定しないけど「私のための幸せ」なのだろうか?
私の場所は・・・
私の居場所が欲しいと思った。
私の仲間が欲しいと思った。
私の幸せ、私の成功が欲しいと思った。
人の評価を気にするわけではなく、競争するのではなく、人に頼るのではなく、依存するでもなく、こういう生き方がしたい、という私だけの生き方を、人のブランドを借りるのではなく生きていたい。
職業は?と聞かれたら『職業は町井亜衣です』と言いたい。
あ…私は、私でいたかったんだ…。
私オリジナルの生きる道
他の何者にもなれないというのに、人の言う成功者、世の中がいう幸せ、それを手にした私になろうとしてたんだ。
そう思えてから、ずっとずっと手放すのが怖かった『フルーティスト』という肩書きへの執着心が浄化された。
私がフルーティストを辞めるわけでもないし、これは私のアイデンティティーでももちろんあり、プロになるために私が経験してきた人生は今の私の宝物。
でも、1人でずっと頑張ってきて頑張って頑張って、『まだ頑張らなきゃいけないの?』
その時の私は町井亜衣でいることを求めていた。
それから、私は型にはまらない私の人生を生きると決めた。
自分自身で開拓は続けていくけれど
私が生きたい人生は、私にしかつくれない。
私がそれを体現していくのだから。
なまけるわけじゃない。
そうじゃなくて、私らしく「町井亜衣」の人生を生きる。
私が得意な事は、どしどしやっていく。
それが、ある人にとっては苦手な事もあるかもしれない。
それなら、私が力になれる。
そして、私が苦手とすることは、誰かの得意かもしれない。
私に、力を貸してほしい。
才能を活かしあうすばらしさ
人に「助けて」と言えなかった昔の私。
1人で頑張って頑張って頑張ってへとへとになっていた私。
そんな風に、昔の私みたいに頑張ってきた今1人で心の中でだけ泣いている素敵なあなたに、食い縛って頑張っているあなたにあなたは、あなたのままでいい。ありのままでいいんだよ。と、伝えたい。
フルーティスト 町井亜衣
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